ゼロ戦讃歌が鳴り止まない…

風立ちぬの主人公、堀越二郎の真っ直ぐな思いを傷つけるつもりはないが、
それでも私はゼロ戦にはとても否定的だ。

なぜなら、人間性の前に機能を置いているからだ。
生命が助からなくてもいいから、はやく、とおくへ。
すごいぞ、世界一だ…

この発想はあれから70年以上経過したいまでも、
多くの日本人の心を掴んで話さない。

そのことを感じさせたのが、
メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手だった。

怪我をしてもかまわないから、はやく、大きく。
すごいぞ、世界一だ!

彼の右肘靭帯損傷のニュースではたと気づいた。
ほとんど同じようなニュースが前にもあったのを覚えて
いる方はいらっしゃるだろうか。

そう、田中将大投手だ。
彼も全く同じ、右肘靭帯損傷を経験し、
手術をせずに、投げ続けているが、どこか往年の輝きが感じられない。

2人に共通するのが、スプリット、つまりフォークボールを
生命線にしてメジャーの世界に入った、ということなのだ。

スポーツドクターの方のこのブログに、フォークボールの肘にかかる負担
のメカニズムが詳しく書いてある。

一見、フォークボールは、カーブやスライダーと違って
肘への負担が少ないようにみえる。

だが、その実、とても負荷が高いのだという。
ボールを人差し指と中指ではさんで、肘を曲げ伸ばししてもらえれば、
そのことは体感できる。

大谷がフォークボールでメジャーの打者を打ち取るのを
やんややんやと盛り上げるマスコミの姿が、
私はみたことがないけれども、
太平洋戦争初期のゼロ戦を賛美するマスコミと重なる。

たしかにプロという極限の技を競う中では、どこまでいっても程度問題ではあるのだが、米国ではフォークは投げさせない指導が一般的といわれている。

そろそろ、日本の野球界でもフォークボールを禁止してはどうか。
あれだけの才能たちの輝きを曇らせてしまうことが目に見えているのだから。

6月14日追記
「人それぞれの生き方なんではないでしょうか?人生に正解も不正解もないです。肘を壊すのも人生。」

というコメントをいただいた。
その点については、まったくそのとおり。本人がそのままで、望むなら、本当の覚悟があるのなら。

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